「七つの魔剣が支配する」作者:宇野朴人先生を応援したいだけの記事

私が今もっとも続巻を楽しみにしているライトノベル「七つの魔剣が支配する」の新巻発売日がなかなか告知されないのでムズムズしていたのですが、気になりすぎて初めてTwitterで先生のアカウントを検索し、ツイートを見てみると10月に体調を崩していたというつぶやきがあった。

私にできるのは、心の中で応援し、続巻を待つことだけか?

否。いや、今までの私ならそうだっただろう。

だが私はブログを始めた。
ならここで行動しないことは何も変化していないのと同じだ。

なので、今更ながら作品応援の記事を書くことで宇野先生への鼓舞としたい。

この記事で紹介するのは未読者向け、かつネタバレを抑えた
「七つの魔剣が支配する」の魅力の一部(全て私の主観

未読の方にはこの記事を興味や購入の「きっかけ」に、

既読の方には仲間として、同意できる部分は大いに頷いてもらい、私が伝えられてない魅力はぜひSNS等を通して発信してもらい、宇野先生へのエールを送ってほしい。

記事の頭から短く言葉をまとめられていないのがお分かりでしょう。
熱くなりすぎて、グダグダな文章になると思います。

だから最初に、結論としてこれだけはあなたに伝えておく。

七つの魔剣が支配する」は最高に面白いぞ。

目次

「七つの魔剣が支配する」はどんな物語?

「七つの魔剣が支配する」(以降「ななつま」と表記する)は、主人公オリバーが7年制のキンバリー魔法学校に入学するシーンから物語が始まる。

オリバーも周りにいる誰も彼もが、制服にローブ(外套)、腰には剣(杖剣)と杖(白杖)を一振りずつ帯びている、という出立ちだ。

この部分だけでも本作のジャンルは予想がつくかもしれない。
そう、「ななつま」はざっくり言ってしまえば、今やファンタジーの王道とも言える「剣と魔法のファンタジーもの」だ。

オリバー顔

オリバー・ホーン:主人公
何事もそつなくこなせるが、魔法使いとしては大成できない
器用貧乏タイプと言われている。

ここで、「またか」と思った方は安心してほしい。

「ただの」剣と魔法のファンタジー、ではない。

骨太の」剣と魔法のファンタジー、だから。

入学式、このキンバリー魔法学校では一年生として入学した者の約2割が卒業を迎えることがないと学校長が冷然と告げる。
その理由には、生徒自身が命を落とすことも平然と含まれるというのだ。

初っ端から私たちは生徒同様にこの学園生活が常に死と隣り合わせあることに慄くことになる。

そして予想に違わぬ過酷な、まさに常在戦場と呼ぶに相応しい学園生活のさまに、私たちの心臓の鼓動が早まり、ページをめくる手が止められなくなる

密度の濃い世界観

私は「ななつま」を「骨太な」剣と魔法のファンタジーと表現しましたね。

なぜ骨に例えたのか。
それは、いくら骨が太くても、そこに密度がなければ脆くすぐに折れてしまうから。

ええ、もちろん詰まってますよ。ギッチリとね。

その一部を貧弱な私の語彙でご紹介できればと思います。

ナナオ・ヒビヤ:主人公その2(私的に)
東方の国ヤマツからやってきた少女。
主人公を運命の相手と定める。
清々しい性格で活躍と相まってとてもカッコいい。

学園に入学したということは、当然授業がありますよね。
読み始めた以上、私たち読者もキンバリーの生徒同然

彼らと共に授業という形で魔法使いのことを学びます。

まずは彼ら魔法使いが「剣」を帯びている理由から。
骨太な以上、理由もなく魔法使いが剣を差しているいるワケがありません

ただ、やはりネタバレになりますので、ざっくりと説明しますね。

まず帯剣のきっかけは、魔法使いという「尋常ならざる力を用いる種族」が、魔法を使えない者たち「普通人」を軽んじた結果、魔法も使えない相手に剣の間合いにて敗れたからです。

以降、魔法使いたちは帯剣するようになり、のちに「一足一杖」という間合いの「理」が生まれました。

「一足一杖」とは、互いの距離がとても近い状態のことを指します。

この「一足一杖」というワードは魔法使いにはとても重要な要素で、魔法使いの戦いは遠距離から近距離に、最後には「一足一杖」の間合いとなり、そこで登場するのが「魔法剣」という敗北をきっかけに生まれ、先人たちが研鑽し継承してきた「術理」です。

魔法使いは実力の拮抗したものほどこの「一足一杖」の距離に至りやすく、必然的に「魔法剣」の腕を磨く必要があるのです。

つまり「一足一杖」という間合いに入ってからが、この世界の魔法使いたちの戦いの真骨頂ということですね。

いやぁ、ざっくり説明してもこの濃さですよ……。

ミシェーラ=マクファーレン
魔法族でも屈指の家柄出身の才女。
珍しい褐色肌の金髪縦ロール。
オリバーたちグループのまとめ役的立ち位置。

魔法使いが剣を持つ作品独自の必然性をきっちり説明でき、かつ読者が納得できる
納得できるということは、私たちがイメージできる。

つまり、リアリティがあるんです。

ちなみに「魔法剣」のもっとも面白い要素かつ物語の超重要ポイントを私はまだ話してません。
(タイトルにもなっている「あの単語」ですが、それは後ほど!)

フリーザ様でいうなら、まだ変身を残しているのと同義。
密度ありすぎませんかねぇ……。(最高かよ)

まだ「魔法剣」の「概要」で、まだ内容は1巻の序盤の域を出てもないのに。

一つの要素でこれだけの深さがあって、これからもっとたくさんの楽しみがある……めっちゃワクワクしませんか?

過酷な世界での魔法使いたちの生き様

この作品の世界観の密度はまったく語り足りないですが、しかし私にとって、あくまでそれらは物語の彩る「飾り」です。

私を惹きつけてやまないのは、登場人物たちのドラマ

彼ら魔法使いたちの生き様です。

「彼ら」と書く理由は言わずもがな、主人公意外にも焦点が当たるということです。

私は前作「ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン」で先生のファンになったのですが、「居てもいなくても良い浅いキャラ」がほとんど居ないんですよ。

そして今作も主要キャラ以外にもしっかりと背景があり、そこに焦点を当てられます。

ピート=レストン:
純粋な魔法族ではなく、普通人の両親から生まれた魔法使い。
つっけんどんな物言いが目立つが
仲間思いの努力家。

当たり前ですが、全ての人にはその数だけの人生があります。
それを感じられ、感情を揺さぶる情景を想像させる先生の作風こそが私が作品の前に、まず宇野先生のファンである理由です。

「ななつま」の世界の魔法使いたちは、おおよその人物がただ生きているのではなく、生きるよりも大切な使命のようなものを背負って生きています。
キンバリーという魔窟で生きる彼らに真っ当でいられるものはほとんどいません

描かれる多くは葛藤や苦悩や絶望の風景。
この世界で友情や優しさは儚く得がたいもの。
ゆえにそれらは際立ち、私たちの感情を動かす呼び水となります。

あなたも彼らの生き様に触れることで、自分の生き方を顧みるきっかけとなるかもしれませんよ。

特に注目の要素

それは、「魔剣」「主人公の謎」「オリバーとナナオの行く末」の3つです!

魔剣

これはタイトルにも用いられているワード。
先ほどの「魔法剣」のもっとも面白い要素かつ物語の超重要ポイントです!

「一足一杖」という言葉もここで再び登場します。

「魔剣」とはありきたりな「装備品」ではありません
「一足一杖」という間合いにおいて、絶対に防御不能な「技」こそが「魔剣」呼ばれます。

この世界において「魔剣」というのはいわば必殺技と捉えてください。
文字通り、相手を必ず殺せる技です。

そして「七つの」とある通り、世界広しといえど魔剣と呼べる技を使えるのは七人だけという感じですね。

面白いのは、条件を満たせれば誰であっても「魔剣」に至る可能性がある、という点や

「魔剣」と言わずもがな門外不出の技、見せるときは殺すとき、だから「誰が」「どんな」魔剣を使えるのか分からないという点。ああ、妄想がはかどる!

ガイ=グリーンウッド
魔法農家出身の大柄な少年。
大きな活躍の場はまだないが、宇野先生の作品なので間違いなく重要な役割がある。でも生きて。

主人公の謎

1巻を読んでいると、すぐ主人公のオリバーに対して「なんかこいつ隠してるな」って思うシーンがちらほらあります。

そして、それは2巻を読みたくなる最大のヒキとして明かされます。
しかも氷山の先っちょだけだから余計気になる気になる。

それが少しずつ明かされては新刊で気になる要素が増えていく

もちろんその要素は主人公だけじゃなく、他の人物の素性世界の構造など色々。
正直、物語に関係ないことも色々想像して、知りたくなります。

知りたくなることがいっぱいある物語って素晴らしいと思うんです。

カティ=アールト
生き物全般に深い情を持って接し、それがトラブルを招くことも。
恐ろしい教師にも譲らない強い意志と信念を持つ少女。

オリバーとナナオの行く末

オリバーとナナオは1巻の序盤、出会ってまもなく◯◯しようとします

そしてナナオはオリバーを運命の相手として見定めるのですが……。

ここで前作アルデラミンを読んだ方であれば、この時点で「ある予感メーター」が振り切って警鐘を鳴らしたことでしょう。

私も戦々恐々としております。(どんな展開でも受け入れますけど!今回だけは……ッ!)

私も含め、まだ読んでいないあなたにも、きっと心を大きく動かされる展開が用意されている断言します。

宇野先生は容赦のない人ですから予想はつきませんが、(…つきませんが)あなたもぜひ共に彼らを行く末を見届けませんか?

まとめ

お疲れ様でした。

私の長い文章をここまで読んでくださり、ありがとうございます(まだ書き足りない)。
最後くらい短く締めますのでご容赦を。

私は「七つの魔剣が支配する」と出会い、小説の世界へ誘った「ハリーポッター」と出会えた時のような心躍る世界観に強烈に惹き込まれました
私の文章で1/100でも魅力を伝えられたなら成功です。

私の言葉は信じられないと思うので、本作の「このライトノベルがすごい2020 文庫部門総合・新作 1位」という実績を信じてください!

この記事があなたにとってのキンバリー魔法学校「入学届け」になることを祈って。

では次の記事でお会いしましょう(^ ^)/

宇野朴人先生。どうかご自愛ください!
心から七巻を楽しみにしています。

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